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お櫃

お櫃_f0022142_8134184.jpg韓国料理はそりゃマイブームなんだけど、あい反するようにして、実は「おひつ」にも振り回されている。某百貨店で行われた職人の技展みたいな催事で、樽富かまたの3合用のおひつを購入した。絶対に必要なものでもないし、2万弱のお金が飛んでくし、何より手入れがめんどくさそうだし、たかが昔ながらの木の樽だというに贅沢品だよなとか、迷って迷って迷って一旦あきらめ、迷って迷って迷って数日後に結局買いにいくという、私にしては実にわずらわしい手順を踏んで手に入れた。

うちにある寿司飯台はよくあるタイプで、タガの部分が銅なんだけど、長年使ううち木が乾燥して収縮し、水分で膨張するまではタガが派手にカパカパ動いてしまう。だけどこのおひつは竹を編んで締めてあり、緩んできたなと思えば締め直してもらうことが可能だ。
タワシでごしごし洗えて電子レンジもOK(科学的に問題なしだが12代目ご主人は推奨していない)
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かまたさんは秋田のお店だけど、年に2、3回札幌へ来ていて、
次回来札の際に連絡をもらっておひつを持参すれば、その様子をみてくれる。
だいたい1年くらいでその家に慣れますよ~って・・・・
いったい私は何を飼うことになって何を育てているんだろう(笑)

夜お米を炊いて朝まで入れてみたり、朝炊いて夜まで入れてみたり、
昨日は夜炊いて入れてそのまま食べきり、今朝炊いて入れてまた食べ切り、
いまや炊飯ジャーのタイマーも保温機能も使わない、なにかと試行錯誤の今週。
乾燥させる時間をとらなきゃとか、やっぱり蓋もアク抜きしなきゃいちいちシミが出るなとか、
朝はぎりぎりに起きてきてパンかバナナをかじるだけの夫を、
おひつのごはんを食べ切ってほしいために勝手に15分早く起こしてみたり、
まさしくおひつに振り回されながら楽しんでいる。

これが若いときならやっていられないだろうなぁ。
昔は面倒だった北京鍋も南部鉄の鍋の手入れも、今は慣れて普通にする。
まだ振り回されている気がするおひつの扱いも、いつか普通にやれればいい。

お櫃_f0022142_9401750.jpgで、肝心のごはんですが・・・・・・超おいしいですぅ。
入れてから間をあけずに食べたって、秋田杉の香りがなんともいえない。匂いを嫌がって必死に酢で拭く人もいるようだけど、それならこの手のおひつはよせばいい。
おひつの中で冷えたごはんをお弁当に詰めても遜色ないとは夫の感想。お弁当にしないまでも、おいしく冷えたごはんをレンジで温めようとは思わない。
それでも結局私は、おひつに移してもいちいち食べきりたいと思えてきて、それはほんとに贅沢なのかも。
今も朝から1時間あまりの短いお仕事を終えたおひつ様が、キレイに洗われて鎮座中。
長くなっちゃったけど、全然書き足りてないよ(笑)

   ◇おまけ◇

 さっぽろ〇急 催事「全国職人の技展」
 どこも、「死ぬまで使えるよ」「一生もんだよ」「孫の代まで使えるよ」の嵐で笑いました。
 手入れを怠らなければ嘘いつわりもないんでしょうが、職人の技は値が張ります。
 2つ3つ買い物をしようと思ったら10万金ぺろっと飛んでいくのを覚悟で皆様もいつか^^;
by rin-chin-chu | 2009-09-03 08:10 | 料理